ポンプの種類を徹底解説します!

弊社でご依頼を多くいただくポンプについて、
今回は「ポンプの種類はどのようなものがあるのか?」をご紹介してまいります。

 

ポンプは大きく分けて、
非容積式(ターボ形)ポンプ、容積形ポンプ、その他の形式のポンプに分類されます。
「非容積式」は、軸に取り付けられた羽根車の回転による遠心力を主として利用し、
液体にエネルギーを与えるものです。

非容積式ポンプには、以下のような特徴があります。

 

・高速回転により比較的連続流になる
・吸込、吐出揚程は比較的低い
・負荷によって流量が大きく変動する
・定量性が低い
※粘性ポンプに分類されるカスケードポンプは例外となり、
低流量ながらも吐出力を高く設定できるため、
非容積式ポンプの中では珍しく定量性が高いという特徴があります。

 

「容積形」は、空間体積の減少による圧縮作用により液体に圧力エネルギーを与えるもので、
往復運動を利用する「往復ポンプ」と、回転運動を利用する「回転ポンプ」があります。

容積型ポンプの特徴には、以下のようなものがあります。

 

・自吸能力が高く、ポンプ内に液体がなくても吸い上げることができる
・吐出能力が高く、一定の吐出圧・流量を確保できる
・非容積式ポンプと比較すると送液量が少ない

どの形式のポンプを使用するかは、
使用する流量、圧力、用途、液体の性質、などの仕様に基づいて決定する必要があります。

 

それでは、ポンプの種類についてもう少し深く解説してまいります。

1.非容積式ポンプ
  (ターボ型ポンプ)
(1)遠心ポンプA 渦巻ポンプ
B タービンポンプ
C 多段渦巻ポンプ
(2)プロペラポンプA 軸流ポンプ
B 斜流ポンプ
(3)粘性ポンプカスケードポンプ
2.容積式ポンプ(1)往復動ポンプA ピストンポンプ
B ブランジャーポンプ
C ダイヤフラムポンプ
(2)回転ポンプ(プロペラポンプ)A ギヤポンプ
B スクリューポンプ
C ベーンポンプ

 

1.非容積式ポンプ(ターボ型ポンプ)
羽根車の回転により液体にエネルギーを付与する非容積式ポンプは、
遠心ポンプ、プロペラポンプ、粘性ポンプの3つに分類されます。

 

1-(1)遠心ポンプ
遠心ポンプは遠心力を利用したポンプ全般の総称です。
渦巻きポンプ、タービンポンプ、多段渦巻ポンプが代表的なものとしてあげられます。

1-(1)-A渦巻ポンプ
渦巻きポンプは、ケーシング内の回転羽根車に液体を流し、遠心力で圧力をかけて液体の輸送を行います。
20m以下の比較的揚程が低い設備で使用されます。

1-(1)-Bタービンポンプ
タービンポンプは、渦巻きポンプの回転羽根車の外周に案内羽根を取り付け、
より効率的に昇圧して液体を輸送するポンプです。
渦巻ポンプよりも高い揚程(20~30m以上)の設備でも使用可能です。

1-(1)-C多段渦巻ポンプ
さらに高い揚程の設備に使用したい場合は、多段渦巻ポンプを用います。ひとつの軸に回転羽根とケーシングを何段も重ね、段階的に揚程を上げる仕組みになります。

 

この3つの遠心ポンプの能力比較は以下のようになります。

渦巻ポンプ<タービンポンプ<多段渦巻ポンプ

 

1-(2)プロペラポンプ
船のスクリューに似た羽根車を持つポンプをプロペラポンプと呼び、
軸流ポンプと斜流ポンプの2つに分けられます。

1-(2)-A軸流ポンプ
軸流ポンプは円筒面の中を同心の羽根車から吐き出された液体が流れる仕組みで、揚程は5m程です。
低揚程・大容量での使用に適しており、河川の排水用として多く用いられています。

1-(2)-B斜流ポンプ
斜流ポンプは羽根車から吐き出された流体が羽根車の主軸と同じ中心を持った
円錐面内を流れる構造になっており、比較的、低揚程・高流量で使用されるポンプです。

1-(3)粘性ポンプ
カスケードポンプ(過流タービンポンプ)とも呼ばれる粘性ポンプは、
羽根車の円盤周縁に多数の放射状の溝が刻まれた構造をしています。
羽根車の回転により、ポンプの内壁に沿って渦を発生させて繰り返し加圧させ、
少量の液体を高圧で移送できます。非接触で回転するため、摩耗が少なく信頼性が高い特徴があります。

 

2.容積式ポンプ
1-(1)往復動ポンプ
ピストンやプランジャーなどの往復動により吸込・吐出を行うポンプを総称して「往復動ポンプ」と呼びます。
往復動ポンプは、大きく3つに分類されます。

 

2-(1)-Aピストンポンプ
ピストンポンプは最も古くから使われているポンプで、シリンダー内のピストンを往復させて
2つの弁を組み合わせることで吸水・吐出を行います。
灯油ポンプや家庭用の井戸などに用いられています。

2-(1)-Bプランジャーポンプ
プランジャーポンプは、プランジャー(ロッド状のピストン)を往復運動させて
ポンプ内の液体容積を変化させ、吐出口に押し出す仕組みのポンプです。
高圧が得られやすく、吐出し量の調整を簡単に行えるため、高圧ガス機器などによく利用されています。

2-(1)-Cダイヤフラムポンプ
ダイヤフラムと呼ばれる膜と2つの逆止弁から構成されるポンプは、ダイヤフラムポンプと呼称されます。
ダイヤフラムを左右・上下運動させてポンプ内の容積を変化させ、吸込・吐出を行います。
シールレスのためエア噛み・空転による焼損を起こさないというメリットがあり、
高粘度流体の輸送などに用いられています。

 

2-(2)回転ポンプ(プロペラポンプ)
回転ポンプとは、歯車やローターを回転運動させて吸込・吐出を行うポンプの総称で、容積が一定のため定量性があります。
ギアポンプ・スクリューポンプ、ベーンポンプがこれに該当します。

 

2-(2)-Aギアポンプ -Bスクリューポンプ
ギア(歯車)やスクリュー(ねじ)を噛み合わせて歯の間に液体を導き、そのまま回転させて
液体の輸送を行うポンプをギアポンプ、あるいはスクリューポンプと呼びます。
粘性の高い液体の輸送には適していますが、ギアを嚙み合わせる構造のため
粉体や固形物を含む流体を輸送すると摩耗や噛み込みが発生しやすいという一面があります。

2-(2)-Cベーンポンプ(偏芯ポンプ)
ベーンポンプとは、ケーシング内を多数の羽根(ベーン)が付いた回転子が回って液体を輸送するポンプを指します。
ギアポンプ・スクリューポンプと比べて異物に強く、
ベーンが多少摩耗しても効率が低下しにくいといった特徴を持っています。

その原理構造によって容積式、非容積式の2つに大別され、その後さらに多くの種類に分岐されその特長は様々です。
そして、全てのポンプの性能は流量・揚程という共通の指標で表されます。

 

設備の流量や揚程、液体種別などから、目的に合ったポンプを選ぶことが大切です。

 

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